ダナン、アントゥオン地区の特徴と具体的な場所、治安はいい?

ダナンで泊まるエリアを調べていると、だいたい出てくる名前…それが「アントゥオン地区」ミーケビーチ周辺で外国人街で、お洒落なお店が多いという情報はたくさん出てくるのですが、いざ地図を見てみると、正直どこからどこまでがアントゥオンなのか、ちょっと分かりにくく・・・ありませんか?
僕も最初はミーケビーチの下の方にアントゥオンがある?くらいの感覚でした。ですが、実際に滞在して歩いてみると、ここはダナンの中でもかなり特殊な成り立ちをした外国人街だという事が分かりました。
この記事では「アントゥオン地区って、結局どこなの?」という根本的な所から、このエリアの特徴や治安、注意点などを詳しくご紹介していきます。
この記事の目次
アントゥオン地区の場所と、外国人街という特徴
まず場所からですが、アントゥオン地区は、行政区分で言うとダナン市・五行山区(Ngu Hanh Son)に属する「My An(ミーアン)地区」の一部にあたります。この時点で、もう少しややこしいですよね汗
地図アプリ上では「アントゥオン」という名称が表示されないことも多く、代わりに My An や、An Thuong1のような通りの名前だけが出てくる場合もあります。
ただ、実際の感覚で言うと「アントゥオン地区」という場所は【ミーケビーチの南側で、ビーチから徒歩5〜10分圏内のレストランやバー、カフェが密集している一帯】この条件を満たすエリアを、まとめて指しているケースがほとんどです。

なので、東京の新宿!原宿!などのように明確なエリアがあるというよりは、自然に定着していった通称と考えた方が、感覚的にはかなり近いと思います。
このアントゥオン地区、もともとは軍事関連施設が点在していたエリアですが、2000年代以降にダナン全体の観光開発が一気に進み、特にミーケビーチ周辺が注目されるようになると、状況がガラッと変わります。
ビーチに近い、市内中心部にも出やすい、まだ土地に余裕があるといった理由から、外国人向けのホテルや飲食店が急速に増えていきました。実際に歩いてみると分かるのですが、建物の雰囲気や街並みが、ダナン市内中心部とは明らかに違い、新しい建物が多く、英語表記の看板が目立ちます。
日本人が迷いやすい、アントゥオンの“境界線問題”
日本人旅行者がアントゥオン地区で迷いやすい最大の理由は、「ここからここまでがアントゥオン」という明確な線がないことだと思います。
ホテル予約サイトでは「アントゥオン地区」と書いてある事もありますが、Googleマップで調べてもそのような地区は出てこない…「ミーケビーチ?」となってしまうのです。
「ミーケビーチ沿い」その一段内陸側にある、外国人向け飲食店が集まったエリアこれがアントゥオンと呼ばれるエリアです。僕も、最初は首をかしげながら歩いていましたが、何日か滞在しているうちに、「あ、この辺は雰囲気が違うな」という感じがなんとなく分かりました。
徒歩で完結するダナン-アントゥオンの街並み
ダナン全体で見ると、移動は基本タクシーやGrabなどの車が必要です。観光スポット同士もそれなりに距離があり、市内中心部やミーケビーチ沿いでは、正直“歩くだけで回る”のはなかなか現実的ではありません。
ですが、アントゥオンはちょっと事情が違います。
ダナンでは珍しい「徒歩」で観光が楽しめるエリア
ダナンの他エリアと比べアントゥオンは、徒歩移動で大体の事が完結できてしまいます。カフェ、レストラン、バー、コンビニ、マッサージ店、宿泊施設。これらが、だいたい数ブロックの範囲にぎゅっと詰まっているので、
朝はホテルからカフェへ行き、昼はランチを終えたらそのまま海へ行って、夕方に一度宿へ戻り、夜はまたふらっと飲みに出る。こういう一日の動きが、タクシーを呼ばずに成立してしまいます。
カフェ・バー・宿が数ブロックに凝縮される理由
なぜ、ここまで徒歩だけでも生活しやすいのか。理由はシンプルで、最初から“外国人が長期滞在しやすい街”として作られてきたからだと思います。
アントゥオンは観光客だけでなく、デジタルノマド、長期滞在者、欧米系の在住外国人などが強く意識され発展してきたエリアです。そのため、朝から開いているカフェやノートPCを広げやすい店、夜遅くまで営業するバー、生活に必要な最低限の店。これらが、自然と徒歩圏に集まり、
結果として、「観光地だけど、生活動線でもある」そんな少し不思議な街並みが出来上がったのではないかなと感じました。
ミーケビーチや市内中心部との決定的な違い
同じビーチ寄りでも、ミーケビーチ沿いとアントゥオンでは、歩きやすさの質が違います。ミーケビーチ沿いは、道が広い、ホテルが点在、店同士の距離が意外とあるという事もあり、「歩けなくはないけど、毎回はきつい」
更に、やはりそこは観光客向けの店舗と観光地価格。実際に人が暮らすこのエリアとは少し違います。
一方、市内中心部は、観光スポットが散らばっていたり、路駐などで歩道が使えない、交通量が多いなどの理由で、こちらも徒歩で完結できるとは言いづらい。その点、アントゥオンは歩いて回れるという一点においては、ダナンの中でかなり完成度の高いエリアだと感じました。
夜が本番?アントゥオン地区のナイトライフと治安・騒音
アントゥオンは夜の街かもしれません!昼間はわりと静かで、ノートPCを開いている人やカフェでぼーっとしている旅行者が目立つ程度。ところが、日が落ち始める18時前後から街の空気が少しずつ変わってきます。
なぜ夜に人が集まる?バー・ライブハウス・交流型宿の存在
夜のアントゥオンが賑わう理由は、かなりはっきりしています。小規模バーがやたら多く、更に生演奏ありのライブバーなども点在。バー併設型のホステルも多くあります。しかも、これらが数ブロックの中に固まっている。
「よし、飲みに行くぞ」と構えなくても、散歩の延長で一杯飲めてしまう距離感です。
欧米系バックパッカー・ノマド中心の客層
夜のアントゥオンで目立つのはやはり欧米系の旅行者です。20〜30代のバックパッカーや長期滞在のデジタルノマド、一人旅の人たち・・・日本人は体感的にはかなり少なめな印象を受けました。
その分、店の雰囲気もどちらかというと「みんなで飲もうぜ」寄りで、カウンター越しに知らない人と話すという光景も珍しくありません。
英語が全く話せないと少し気後れするかもしれませんが、逆に言えば英語を話せる方にとっては居心地がいいエリアです。
賑やかだけど荒れてはいない&騒音問題
ナイトライフ、バーやライブハウスと聞くと「治安大丈夫?」「うるさくない?」と心配になる人も多いと思います。結論から言うと、賑やかではあるけど荒れている感じはあまりありません。
酔っ払いが路上で寝ているいたり、喧嘩やトラブル、よくある危険を感じる雰囲気であったりと、そのような場面は滞在中ほとんど見かけませんでした。
ただし音に関しては、通り沿いの宿やバー併設の宿であればそこそこ聞こえます。しかし一本入った路地に入れば、音も気にならず、結局はどこに泊まるかで騒音については体感がかなり変わるという感じです。
アントゥオンは、子連れや早寝したい、夜は静かに過ごしたい人にとって、必ずしも良いエリアとは言えません。
特に注意したいのは、バーが集中する通り沿いの宿や安宿…このあたりは、夜遅くまで人の声や音楽が聞こえる可能性があります。
宿選びが問われるエリアです。
アントゥオン滞在に向いている人・向かない人
ここまで読んで頂けたのなら、なんとなくアントゥオンのイメージが湧いたかもしれません。徒歩圏内に様々な物が集結しており、欧米風のお洒落なお店も沢山ある。そこだけ聞くと非常に魅力的に見えますが、アントゥオンは便利そうに見えて、実はかなり人を選ぶエリアです。
デジタルノマド・一人旅・長期滞在者との相性は抜群
まず相性がいいのは、「デジタルノマド」「一人旅」「長期滞在」このあたりの層には、正直かなりおすすめです。
理由はシンプルで、歩いて生活が完結する事やカフェ・食事・宿が近い英語が通じやすい、一人でも浮かないという要素が揃っているから。
初ダナン・短期旅行・子連れにはやや注意が必要
一方で、慎重に考えたい人たちもいます。初めてのダナン旅行、2〜3泊の短期滞在、小さな子ども連れ。この場合、アントゥオンがベストとは言えません。
理由として、ベトナムやダナンの「東南アジアらしさ・街らしさ」はやや薄く、観光スポットへのアクセス拠点とするにもやや中途半端。そして夜の雰囲気が子連れ向きではないという点です。
このエリアにはお洒落なカフェなども多くあるので、観光として一時的に訪れるのは非常にお勧めできますが、もう少し王道寄りのエリアを選んでも良いのかな?とも思えます。
ダナンの他のエリアについても特徴を詳しく解説していますので、参考にして下さい。
アントゥオン滞在で知っておきたい注意点|騒音・冠水・開発リスク
いかがでしょう。アントゥオンって結構良さそうだな、と思った方はいらっしゃいますか?実際、合う人にはかなり快適なエリアです。ただし、このエリアにもリスクや負の面はあります。
建設ラッシュが続くエリア特有の“日中騒音”
まず一番わかりやすいのが、工事音です。アントゥオンは、小規模ホテル、アパートメント、カフェ併設の新施設などが増え続けています。そのため、朝8時前後からドリル音がしたり、工事車両が出入りしていたりという事もあります。
私が泊まった時も隣の敷地でガンガン工事が始まりカフェに避難した事がありました…。
この工事騒音についてはミーケビーチエリアでも起こる事ですが、昼間に部屋で静かに過ごしたい人は、宿泊施設のレビューなどを参考に、工事や騒音の口コミがないかをチェックした方が無難です。
雨季は排水インフラと冠水に要注意
もう一つ、意外と見落とされがちなのが雨季の冠水。アントゥオン周辺は海に近くしかも比較的低地。その為、スコールや台風前後の豪雨が重なると道路に水が溜まりやすい傾向があります。
実際、足首あたりまで水が来ている通りをサンダルで歩く羽目になった事が一度だけありました。毎日起こるわけではありませんが、雨季(9〜11月頃)に泊まる場合は立地を確認し、1階客室や排水口が少ない通り沿いはできれば避けたいところです。
宿選びで避けたい条件|通りと立地
最後にかなり実用的な話です。アントゥオンで宿を選ぶなら、以下はなるべく避けたいポイントです。
「バーが連なるメイン通り」「建設中の建物に挟まれた立地」「1階客室の宿」
逆に、
「一本奥に入った路地」「レビューで「静か」と書かれている宿」「中層階以上に泊まれる建物」このあたりを押さえていればアントゥオン地区で快適に滞在できるのではと思います。
アントゥオン地区ってどんな場所?のまとめ
アントゥオン地区は、ダナンの中でも少し特殊な立ち位置のエリアです。ミーケビーチのすぐ隣にあり、徒歩で生活が完結して、外国人向けの店も多い。
条件だけ見ると、とても便利そうですが、実際に滞在してみると、「誰にとっても便利」ではなく、旅のスタイルによって評価が大きく分かれる場所です。
ダナンの他のエリアとも比較して、ぜひあなたに合ったエリアを探してみて下さい。
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この記事を書いたのは
人気の場所から治安の悪い国まで様々な国に渡航経験があり。多い時はホテルに月間15泊以上、海外野宿・ゲストハウス、民泊から一流ホテル、クルーズ船まで大概制覇。英語は全く得意じゃないけど何とかなっています。
















