MileagePlusセゾンカードがANAマイラー向けである理由
MileagePlusセゾンカード (マイレージプラス セゾンカード) は永久不滅ポイントでおなじみのセゾンが発行するユナイテッド航空提携クレジットカードです。
このクレジットカードはユナイテッド航空 マイレージプラスのマイルが非常に貯まりやすいという特徴があり、ANAの利用でもマイルが貯まるのはもちろん、貯めたマイルはかなりお得なレートでANAの特典航空券と交換できるのです。
マイレージプラス セゾンカードの概要
まずは簡単にどのような特徴があるのかをまとめました。
- 年会費は1,500円で家族カードの発行は不可
- 1,000円で最大15マイルという高還元率&有効期限は実質無期限
- ゴールドカード並の海外旅行保険が付いている
- Amexを選べば毎年500ボーナスマイルが貰える
- ユナイテッド航空利用時のメリットが無くむしろANA利用時のメリットの方が大きい
このカードの最大の特徴としてはユナイテッド航空のマイレージプラスにマイルが貯まりやすいという事、そしてユナイテッド提携カードなのにユナイテッド航空利用時のメリットは無く、むしろANA利用の方がメリットが多いという謎仕様な事じゃないでしょうか。
国際ブランド | AmericanExpress / VISA / Master |
---|---|
年会費 | 1,500円 |
発行日数 | 最短3営業日 |
海外旅行保険 | 自動付帯 / 最大3000万 |
そして国際ブランドは VISA Master Amexから選ぶ事ができ、AmericanExpressの場合は毎年更新時に500マイルのボーナスをもらう事ができます。
マイルアップメンバーズに登録で獲得マイル3倍
このカード、通常は1,000円利用で5マイル付与と還元率は0.5%です。しかし「マイルアップメンバーズ」に登録する事によって3倍の15マイルを獲得する事ができ、還元率は1.5%にまで上昇します。
一般的にクレジットカードのポイント還元率は0.5%~1%程度という事を考えるとこれは非常に高く、1.5%がカード会社独自のポイントなどではなく直接マイルとして貯まるというのも大きな魅力の一つです。
マイルアップメンバーズは年額5,000円
少し残念なのは、このマイルアップメンバーズに登録する為にはクレジットカードの年会費とは別に5,000円(税別)が必要という事。還元率1.5%の恩恵を受ける為には実質カード年会費が6,500円になります。
ただし、それを考慮してもこの還元率でマイルが貯まるのは魅力的であり、コスモ石油での利用時には1,000円で20マイルと還元率が上がる為、普段車を運転される方であれば更に貯まりやすいのも特徴。
毎月2万円以上のカード利用で十分元が取れる
楽天ポイントなどは1ポイント=1円の価値ですが、航空会社のマイルは最低でも1マイル=2~3円の価値はあるというのが一般的であり、ファーストクラスの航空券と交換する場合は1マイルあたり14円以上の価値になる事もあります。
夏の終わりに少し遅い夏休みとして羽田から札幌に行く場合、下の画像では片道運賃の最安が「旅割75」で「19,390円」です。
ユナイテッド航空のマイレージプラスに貯めたマイルをANAの航空券に交換することもでき、この場合は5,000マイルが必要であり1マイルの価値は約3.87円という事になります。
それを元に計算すると、このマイルアップメンバーズに加入するか否かは年間で25万円(月約2万円)あたりに損得のボーダーラインがある事が分かります。
年間利用額 | 通常時 | マイルアップ登録時 | 1マイル2円換算 | 1マイル3.87円換算 |
---|---|---|---|---|
15万円 | 750マイル | 2,250マイル | -2,000円 | +805円 |
20万円 | 1,000マイル | 3,000マイル | -1,000円 | +2,740円 |
25万円 | 1,250マイル | 3,750マイル | ±0円 | +4,675円 |
30万円 | 1,500マイル | 4,500マイル | +1,000円 | +6,610円 |
200万円 | 10,000マイル | 30,000マイル | +35,000円 | +72,400円 |
マイルアップメンバーズで1.5%還元が適用されるのは最大で年間3万マイルまでです。200万円の利用で上限である3万マイルに達し、それ以上は通常の1,000円で5マイルという還元率となります。
ANAに乗りたいならマイレージプラスで貯めた方がお得
ANAとユナイテッド航空は同じスターアライアンスという航空連合に加盟しており、提携関係にある会社ですので、マイルも相互に貯めたり使ったりする事ができます。
しかし、「いくら提携していると言ってもANAの航空券と交換したいなら素直にANAでマイルを貯めた方が良いのでは?」と思われるかもしれませんが、ユナイテッド航空の「マイレージプラス」の方が交換時の必要マイル数が少なくなるという不思議な事が起きています。
ANA | ユナイテッド | |
---|---|---|
東京⇔大阪 | ローシーズン:5,000 レギュラーシーズン:6,000 ハイシーズン:7,500 | 5,000マイル |
東京⇔札幌 | ローシーズン:6,000 レギュラーシーズン:7,500 ハイシーズン:9,000 | 5,000マイル |
東京⇔石垣 | ローシーズン:8,500 レギュラーシーズン:10,000 ハイシーズン:11,500 | 8,000マイル |
ANA国際線に乗る時はマイレージプラスに貯めた方が積算率が高い
「マイレージプラス」の方が特典航空券に必要なマイル数が少ないというのは上の通りですが、ANAの国際線に乗る場合、ANAに貯めずにユナイテッド航空のマイレージプラスに加算する方がマイルの積算率が高くなるという不思議な事がここでも起きています。
マイル積算率は予約クラスと呼ばれる物によって変わりますが、基本的には高い航空券ほど多くマイルが貯まります。
予約クラス | ANAマイレージクラブ 一般会員 | マイレージプラス 一般会員 |
---|---|---|
Y | 100% | 150% |
E | 100% | 100% |
B、M | 100% | 125% |
U、H、Q | 70% | 75% |
V、W、S、T | 50% | 50% |
L | 30% | 50% |
K | 30% | 25% |
それぞれのマイル積算率を見てみると、最低クラスのK以外はANAと同じか多くのマイルが加算される事が分かり、ここではエコノミークラスのみ記載していますがビジネス・ファーストクラスであっても同様にマイレージプラスの方が高い積算率になっています。
「マイレージプラス」のマイル有効期限は実質無期限
マイレージプラスのマイル有効期限は最後にマイルが加算or利用された日から18か月間です。
その為、1マイルでも獲得すればその日から更に18か月間保有マイルすべての有効期限が延長される為、このクレジットカードを保有し利用している限りは期限切れになる事はありません。
また国際ブランドをAmericanExpressにすると毎年500マイルのボーナスが貰えますので、例え1円もカード払いしなかったとしても有効期限は自動で延長され続けます。
ゴールドカード並みの海外旅行保険
もう一つ外せないのが自動付帯する海外旅行保険です。一般カードででは海外旅行保険が付いていても利用付帯である事が多く、自動付帯でこれだけの金額の海外旅行保険が付いている一般カードというのはあまり見かけません。
その中でも特に注目したいのが、ケガ・病気の保障が300万円まで付いているという事。
死亡・後遺障害 | 3,000万円 |
---|---|
障害治療(けが) | 300万円 |
疾病治療(病気) | 300万円 |
救援者費用 | 300万円 |
賠償責任費用 | 2,000万円 (自己負担1,000円) |
携行品損害 | 30万円 (自己負担3,000円) |
死亡・後遺症が3,000万というのは一見凄そうに思いますが、海外旅行で一番使う可能性があるのは「怪我・病気」の保険と、荷物の破損や盗難を保証してくれる「携行品損害」です。
海外の医療費事情
日本は健康保険制度が充実しているので風邪や腹痛で医者にかかったとしても治療費自体は大してかからず3割負担でせいぜい1,000円台でしょう。
しかし海外の場合はそうはいきません。軽い腹痛で1分にも満たない診察を受けただけで$800(約8.8万円)というケースを知っていますし、救急車は20万円~、入院でもしようものなら数日でも軽く100万・200万は請求されます。
それを考えると300万と言うのはやや少な目という気もしますが、クレジットカードの自動付帯でここまでの額が付いていれば文句はありません。
ケガ・病気の保険額は複数枚のクレジットカードを保有している場合合算する事ができますので、海外旅行へ行く際は保険が付いているカードを複数枚用意するか別途少額でも旅行保険に加入するようにしましょう。
家族には保険が適用されないので注意
金額的にはとても良いのですが、このカードに付帯する海外旅行保険は対象が本人のみで配偶者や子供などは保険の対象にならず、家族カードの発行もできないので家族で海外旅行に行く場合は注意が必要です。
しかし最初にも書いた通り年会費が1,500円とそこまで高額ではありません。普通に海外旅行保険へ加入したとしても1,500円の掛け金ではこれ程の額の保険に入る事はできないので、同伴者も正会員としてカードを作るのがおすすめ。
ちなみに、26歳以下の方でマイルは関係なく保険目当て!という場合はセゾンブルーアメックスが年会費無料で似たような保険内容です。
荷物紛失・航空機遅延の保険が無いのは少し残念
航空機遅延費用に関しては年会費数万円のゴールドカードでも付いていない事が多いので年会費1,500円という事を考えると高望みし過ぎかもしれませんが、預けた手荷物の紛失・航空機遅延時の損失などに対する補償は付いていません。
キャッシュレス診療に対応
医療費事情でも書いた通り、海外では数十万~数百万という医療費は決して珍しい事ではありません。しかし旅行先で急にそれだけの大金を手元に用意できるかと言われると、非常に難しいと思います。
医療費が払えなければ当然ながら診療を受ける事も出来ません。それを解決するのが「キャッシュレス診療」です。これは、保険会社が医療費を直接病院に支払ってくれるので、診察を受けた際に我々はお金を払わなくても良いという制度で今では多くの保険でこれに対応しており、このカードに付帯する海外旅行保険もキャッシュレス診療に対応しています。
どの医療機関でもキャッシュレスで診察を受けられる訳ではありません。もしもの時はカード会社が指定する日本語対応の窓口へ電話し、紹介して貰った近くの医療機関を受診する必要があります。
国際ブランドは3種類
「MileagePlusセゾンカード」は国際ブランドをVISA、Master、AmericanExpressから選ぶ事ができ、年会費も変わりません。現在は特定銘柄で大々的な入会キャンペーンなども行っていないのでどれを選んでも基本は同じです。
アメリカンエキスプレスのみ、2年目以降から毎年更新時に500マイルのサンクスマイルを受け取る事ができます。
Amexのみ毎年500マイル余分に貰える事から国内でのカード利用が多くマイル目的であればAmex一択になると思います。(日本国内ではJCB加盟店でもAmexが利用できます)
しかし海外に行くと北米以外では他のブランドに比べAmexは普及しておらず使えない場所もかなりあります。海外旅行に持って行って旅先で使いたいという実用性重視であればVISAをおすすめします。
まとめ
とにかくマイル還元率と海外旅行保険が優秀! ユナイテッド航空を利用しない方であってもANAに乗る機会があるならこのクレジットカードは是非持っておきたい一枚であると言えます。
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この記事を書いたのは
人気の場所から治安の悪い国まで様々な国に渡航経験があり。多い時はホテルに月間15泊以上、海外野宿・ゲストハウス、民泊から一流ホテル、クルーズ船まで大概制覇。英語は全く得意じゃないけど何とかなっています。